Beyond Visibility

不思議現象を「根拠を持って」科学する

多次元宇宙の研究

多次元宇宙23

おわりに 人の心や意識は脳の活動の産物なのか?ここに疑義を差し挟み唯物論的立場を堅持しながらその解明の努力を払うには相当なエネルギーを要する。現代脳科学では、例えば精神状態や外界からの刺激に対し活性化する脳の部位の相関や、逆に脳への刺激とそ…

多次元宇宙22

車の運転を想像してみて欲しい。例えば右折時対向の直進二輪がいないか、渋滞する対向車線の車の陰から人が出てこないか、危険を予測しながら運転するのが常道である。教習所でも教えている「かもしれない運転」である。これは独断での決めつけを戒める危機…

多次元宇宙21

権威に対する迎合が目と心を閉ざさせる。TV番組の例を挙げ、「権威」という言葉の意味を広くとらえた上で我々の意識、特に判断基準へのその影響を見てきたわけであるが、以下ではもう少し分かりやすい例を考えよう。例えば職場で上司と呼ばれる立場の者は、…

多次元宇宙20

合理性のもう一つの面として、例えば心霊が生前と同じ風貌で、服を着ていることへの疑義がある。この世に生きている我々の風貌は、歳と共に老化し、歳相応の変化を遂げる。この年月に伴う風貌の変化は、他界後も起こるのか、起こらないのか。起こるとすれば…

多次元宇宙19

合理性判断 よく、心霊を信じる信じないを合理的か非合理的かというスキームで捉える論調がある。霊、死後存続、死後の世界、ポルターガイスト等の心霊現象の存在を信じるかどうかでふるいにかけられ、信じるとする者は非合理主義の烙印を押される、という具…

多次元宇宙18

彼の話法の麻薬の二つ目はこの、証拠にならないものを敢えて証拠と言い切ることである。しかし明らかに証拠にならないものを証拠だと力技でまくしたてても、フォーマルな会議の場だとすればあるいは「それのどこが証拠だ?」と突っ込まれよう。そこにこの番…

多次元宇宙17

都市伝説を扱うTV番組を例に挙げよう。この番組ではお笑い芸人やタレントが、「信じるか信じないかはあなた次第」の決まり文句の下、とにかく人が聞いて「おーっ」と驚くような意外性のある一見理路整然としたお話が語られていく(中には明らかなネタ話もあ…

多次元宇宙16

先ほどのTV番組の話に戻るが、司会のK氏はタレントでありしゃべりがうまく、身振りなどを含めて相手を飲み込むのが実にうまい。これはこの種のTV番組のキャスティングとしてはある意味理想的かもしれない。しかしその脇に座っているO教授はやや情けないよう…

多次元宇宙15

○「京都は遷都以来幾多の戦を経験しているが、寺社で写真を撮っても一度も心霊写真を撮った事はない。」 撮った事はない、とはこの話し手(K司会者)のあくまでも個人的な経験であり、寺社で心霊写真が撮れてしまった人がこの世に皆無かどうか調べようもない…

多次元宇宙14

マスメディアに仕込まれる「麻薬」 心霊現象やUFOなどの超常現象を扱ったTV番組は、そのほとんどがバラエティ番組に分類される。いわゆる教養番組でそのような分野を真正面から扱ったものは余り見かけない。そのこと自体は目くじら立てて問題視する必要はな…

多次元宇宙13

これと同様に、パラレルワールドの住人との意思疎通の可能性は考えられないだろうか。パラレルワールドといっても、この宇宙内の惑星などというのに比べると具体的に頭に思い描くのが難しく、ましてそれとの通信となるとどのような手段が有効なのか現時点で…

多次元宇宙12

多次元宇宙の研究そのものは、遅くとも相対性理論と電磁気学との融合を目指した前世紀初頭の研究に端を発したのであり、その後1世紀が経過しているとは言うものの、実際に観測の可能性が議題に上ったのはつい最近のことである。理論的に存在の可能性がある…

多次元宇宙11

多次元で構成される宇宙。多次元性は、量子力学と相対性理論を無矛盾に統合する超弦理論の整合性の為には不可欠なのであった。ところでこの多次元性は、どのようにして実証されるのであろうか。余剰次元の存在があってはじめて得られるような観測結果を、我…

多次元宇宙10

多次元世界についての別の捉え方もある。21世紀になって打ち上げられたWMAPと呼ばれる人工衛星により、非常に高エネルギーの火の玉としてスタートした初期宇宙のエネルギーの残光である背景放射の角度分布が高い精度で測定された。地球からどの方向にどの程…

多次元宇宙9

このような事情から、標準理論のアップデートへの期待が物理学者の胸の内にくすぶり続けている。しかし何と言っても現代物理学が抱えるより大きな問題は、各々が大成功を収めている量子力学と相対性理論とを無矛盾に融合することができず、統一された一つの…

多次元宇宙8

やや唐突に大風呂敷を広げられた観があるも知れないが、科学の歴史は「まさか」の歴史でもある。地動説支持を打ち出したガリレオに対する当時のキリスト教会の仕打ちは好例で、観測結果に新奇な理論的解釈を与えた者が、当該もしくは関連分野の古参や大御所…

多次元宇宙7

偶発的に生起した心霊現象の体験を過去形の形で収集し分析等を行うそれまでの心霊現象の研究と比べるならば、その違いは明らかである。実験室内で人為的に霊と人との遭遇を引き起こし、霊と対面している人を客観的、リアルタイムに観察できるのであり、「幽…

多次元宇宙6

さて、心霊現象の一つである心霊写真、これを自然科学の研究対象とするとしよう。1枚持ってきて、仮定として(極めて大胆な仮定だが)それが正真正銘、本物の幽霊を写した写真だったとする。するとそれは、現代科学の再構築を迫られる大問題となる。なにせ…

多次元宇宙5

筆者自身もかつては漠然とではあるが、あらゆる心霊現象に科学的解釈が与えられ、死後の世界や幽霊などは存在しないとする方向での結論がいずれは出るのだろう、との考えを持っていた。しかし親の他界を機に、科学研究や教育の世界で常識とされている死後存…

多次元宇宙4

「非科学的」というレッテル貼りは、多かれ少なかれ誰でも耳にした事があるだろう。「人工衛星の飛ぶ時代に幽霊なんて‥」の類の表現は、割とすんなり口にされるしさほど問題視する向きもない。この短いセンテンスの中に、「科学」と「非科学」の対比が描出さ…

多次元宇宙3

何かを自分なりに調べてみようと思うのであれば、まずその対象に興味を持つことが必要条件だ。その興味の持ち方として、エンターテイメントとしてTV番組を楽しむように心霊現象の怖さ、不気味さなどを興味本位に捉えるところで止まるのも一つの選択だ。しか…

多次元宇宙2

確かに自分で撮った写真に得体の知れない顔のようなものが写っていたら、不気味なことこの上ない。TVで語られる心霊体験、例えば泊まったホテルで寝ていると金縛りにあい、目を開けるとベッドの横にこの世の者とも思えない者が立ってこちらを見ていた、なん…

多次元宇宙1

心霊写真や霊にまつわる体験談などを扱うTVの心霊番組は、常にと言ってよいほど、恐怖心をかきたてる演出が付き物となっている。 おどろおどろしい効果音やBGM、そして画像、見せ場ごとに出演者や特に女性の観客から発せられる黄色い声などなど。 こう…